New!三ノ宮神社と周辺史跡めぐりウォークの記録

12月20日(金)、今年最後のウォークとなりました。

今日は三ノ宮(比々多)神社とその周辺を巡るウォークです。

師走も押し迫り、朝は冷え込んでいますが天気は快晴で風も無く穏やかなウォーク日和です。

伊勢原駅北口から9時35分発の栗原行きバスに乗り、比々多神社バス停で降り、神社駐車場で準備体操と今日の予定の説明です。

駐車場の端には十月桜が今年も咲いていました。

先ずは神様にご挨拶です。

比々多神社の創建は江戸時代に書かれた社伝では紀元前655年と書かれている古い神社です。ちなみに下糟屋の高部屋神社は創建が紀元前660年と云われていてどちらも神奈川では古さが1,2番を争う神社という事になります。

今回は神社併設の郷土博物館の見学も行いました。

先々代の宮司さんが神社の伝世品のみならず神社周辺からの出土品等を集め昭和28年に開設したもので、近隣の地域からの石器時代から古墳時代の立派な出土品に参加の方々も感心していました。

こういう郷土の宝物を残して見て貰おうという神社の熱意に感謝すると共に、公営の博物館の設置の必要性も痛感します。

神社の裏手には十二支の石像が並んでいます。境内の表舞台に飾られる干支の年まではここでお休みですが、ヘビさんは心無しかスタンバイで気合十分の様にも見えました。

神社の裏手には、東名高速道路工事の際に発掘された古墳(三ノ宮3号墳)と下谷戸縄文遺跡が神社のご尽力により移設されたものです。

神社の裏手のブドウ畑の坂道を登り、神社の元宮を目指します。正面には大山も見えています。

坂を登り切り、元宮からの絶景に皆さん見とれています。少し霞んではいますが右は湘南平から左手にはランドマークタワーまでのパノラマが楽しめました。初日の出には相当混雑する様です。

元宮から少し下ったところの大学跡地内ある「らちめん古墳」です。残念ながら門が閉じられていて直接見る事は出来ませんが、博物館での出土品の実物を思い出してより実感が湧いたと思います。

下尾崎の横穴墓(おうけつぼ)遺蹟の前での説明です。

古墳よりはグレードが低い様にも思えますが、副葬品は古墳に劣らず立派なものも多いとの事です。この周辺地域は身分の高い人のものと思われる墳墓が群衆していて「王家の谷」と呼ぶ人もいる様です。

保国寺(曹洞宗)の子育地蔵さまです。丈六の地蔵座像と共に、この寺発祥の「廻り地蔵」も納められたいます。廻り地蔵に関しては伊勢原市の文化財サイトで動画が見られます。

https://www.city.isehara.kanagawa.jp/bunkazai/docs/2017042100023/

報国寺から少し坂道が続きますが皆さん元気です。

この周辺は246バイパスが通る予定地ですが、ここでも遺跡の発掘が行われている様です。

まさに「掘れば遺跡」の状態です。

発掘事務所の裏手にかろうじて残っている座禅石です。ここで子の聖が座禅し修行したと伝わる石ですが、周囲の地質とは異なる石の塊がどうしここに在るのかは良く分かりません。バイパス工事後も残るのでしょうか?移設するとしたら石の全容も見たいところです。

座禅石の傍にはパパイヤが植えられていました。完熟まで待つのか不明ですが結構多くの実が付いていました。


山寺の雰囲気の萬松寺(曹洞宗)に着きました。入口には熊猪注意の張り紙が貼ってありました。北条氏康の家臣の遠山氏が氏康を偲んで開いた寺との事で屋根には北条氏と遠山氏の家紋があります。


寺の左手にある「子の権現」を祀るお堂です。子の聖はこの地で庵を結び、後に飯能の天龍寺を開き181歳で没したと伝わり、足腰の守護神として有名という事ですので今後もウォークを楽しめる様に充分御願いしておきましょう。

本日のゴールの県立塔の山緑地公園です。一休み後にパークセンター前で集合写真を撮り解散としました。

多くの墳墓や出土品から太古の様子をイメージしたり、廻り地蔵での地域の温かな風習等に触れ合う事ができたウォークになればと思いました。

次回は1月8日の初薬師です。来年もよろしくお願いします。