矢倉沢往還①ウォークの記録

2025年9月17日、矢倉沢往還シリーズ① 市米橋~桜坂~鶴巻温泉駅です。

残暑というには厳しすぎる暑さの一日。時折吹く風に秋の気配を感じながら、照りつける太陽の下、新しい街道ウォークが始まりました。

矢倉沢往還は、赤坂見附を起点に三軒茶屋、溝ノ口、鶴間、厚木、伊勢原を経て、秦野、足柄峠、沼津へと続く街道です。江戸時代には東海道の脇往還として整備され、信仰の道、生活の道、産業の道として多くの人々に利用されました。今回は伊勢原市内の旧矢倉沢往還を、道標を辿りながら歩きました。

伊勢原駅に集合後、バスで「田中」へ。成田農園の駐車場をお借りして準備体操を行い、観ボラ役員から街道ウォークの説明がありました。全7回のシリーズで、皆でゴールを目指しましょう!と気合いを入れて出発です。

最初の道標は伊勢原高校のすぐそばにありました。正面には「疫病尊神」と刻まれており、養国院への道標とのこと。案内がなければ見過ごしてしまいそうです。

ほぼ246号線にそっているのですが、旧道を歩きながら、このような住宅地の中の細道も進みます。

次の目的地は「八雲神社」と「毘沙門天杜」。板戸の鎮守様です、日陰で休憩をとりながら神社の由来について説明を致しました。

しっかりと水分補給をとり、次の目的地へ歩みを進めます

ポストの横には、庚申塔と道祖神が並んでいます。石碑には「南 大いそ」「北 大山」と刻まれており、これは道標としての役割を果たしています。

ここで少し整理しておきましょう:

• 庚申塔:庚申信仰に基づいて建てられた石塔で、「申(さる)」の文字や三猿の彫刻が見られることもあります。庚申の日に眠ると三尸虫が天帝に悪事を告げると信じられ、徹夜で集まる「庚申待」が行われました。

• 道祖神:村の境や分岐点に祀られる神で、旅の安全や疫病除けを願うもの。地域によって形や意味合いが異なります。素朴な石碑や男女一対の像など、さまざまな姿で祀られています。

• 道標:道案内のための石碑で、目的地の方向や距離を示します。「南 大いそ」「北 大山」などの刻印があり、旅人の道しるべとなります。

このように、見た目は似ていても、それぞれに異なる役割と背景があります。

246号線沿いを日陰を求めながら歩きます、ここの木陰はお花もきれいに咲いており、秋の風が心地よかったです

その後、白根集会場から移設された庚申塔を見学し、再び旧道へ。趣ある道を通りながら、246号線沿いを歩きます

目立たない場所に道祖神があり、「左はむら道」「右はいせはら道」と刻まれていました。村の境界を示していたのでしょうか。

セブンイレブンで休憩です。暑かったので、皆でアイスを食べてクールダウンしました。

伊勢原の造酒屋 吉川醸造に到着です、「菊勇」が有名ですね、売店に立ち寄らさせていただきました。

冷えた日本酒に心惹かれました。

2班と3班が合流し、集合写真を撮影。1班は先に進んでしまっていました(すみません!)

三之宮比々多神社参道の碑では、春祭りの際に御神輿が引き渡される場所について説明がありました。

再び246号線へ。立派な庚申塔があり、「左 金目道」と刻まれていました。1680年頃のもので、正面・右・左に「申」とあり、ここで庚申信仰にまつわる話をお伝えしました。

ここで夜を過ごしたのでしょうか?徹夜の飲み会ですね(笑)

さて、いよいよ終盤です「箕輪駅跡」に到着しました。

時は鎌倉時代まで遡ります、東海道は足柄峠から坂本(関本)、小総駅をへて、この箕輪駅に達し。三浦から木更津まで通っていたそうです。駅馬12匹を安置しており、また情報伝達の役割も持っていた主要な場所だったようです。


先に進んでいた1班の皆様の集合写真は箕輪駅のお隣の神社の入り口にて撮影させていただきました。あと一息です。

日差しを受けながら坂道を下ったら、ゴールの鶴巻温泉駅に到着しました。

ウォークはここで解散です。

暑い一日でしたが、無事にウォークを終えることができました。

次回は秋本番、彼岸花を見に行きます。どうぞお楽しみに!